彩食・彩飲・ちょっと驚き埼玉県
全飲連創立55周年記念埼玉県大会まで6カ月


理事長訪問 第19回 埼玉

埼玉県料飲業生活衛生同業組合
  飯野 健三 理事長に聞く

“人生 夢と愛とロマン”をキャッチフレーズに
地域や飲食業界の活性化に挑む

―飯野理事長のご商売について、まずお聞かせください
飯野理事長■創業明治16年のうなぎ料理専門店「魚庄」として、現在134年目を迎えます。江戸からやってきた初代が、緑豊かな田園地帯を流れる元荒川のほとりで商売を始めました。私で4代目になります。
 江戸以来の伝統食の王といわれるうなぎ料理は、“裂き三年・串八年・焼き一生”という高度な技術を極めてはじめて自信を持って提供できるもの。さらに創業当時から好評をいただいている秘伝のタレは、代々の当主だけが受け継ぎ守ってきた味です。

―うな重は、驚くほどふっくら柔らかなうなぎに、タレが絶妙にマッチしていてとてもおいしいですね。店舗も広々とした和の佇まいが素敵で、家族連れや商談、慶事や法事など各種宴会にも利用できるスペースが確保されていますね。
飯野理事長■本店は、70名収容可能な宴会場や3台の送迎用のマイクロバスなど、地域のお客様のニーズに様々に対応できるよう環境を整えています。しかし今は食堂の売上が6割、宴会は4割程度と受注が減っています。本店以外に「魚庄別館」と「魚庄大宮店」があり、それぞれの地域のニーズに考慮した店舗展開を行なっています。お客様ニーズの多様化から、「牛しゃぶしゃぶ」や「ステーキ重」など肉料理もメニューに加えています。

 


―ご商売に対して、どんな想いがありますか?
飯野理事長■料理の提供にとどまらず、家族団らんの場、憩いの場、社交の場、接待の場など“場”を楽しんでいただくためのお手伝いをするのが飲食店です。利用していただくシーンに合わせて、お客様に満足していただけるよう、気配りや工夫を凝らすのが務めだと考えています。
 私の人生の指針ともいえるキャッチフレーズは“人生 夢と愛とロマン”です。ああしたい、こうしたいと夢を描き、それに向かっていく過程にこそロマンがある。また、商売は好きでないとできないし、お客様への愛に基づいた行動がなければ、また訪れてもらえる店にはなれません。良質なものを適正価格で安定供給する、その実現のために努力するのが飲食店の愛だといえます。

―飯野理事長は、飲食業界のリーダーだけにとどまらず、商工会やライオンズクラブなどの活動にも熱心に取組んでこられたと伺っています。
飯野理事長■飲食業界だけ、自分の店だけがよいというのでは継続性に欠けます。地域全体が活性化することが大切で、そのために自分ができることを率先してやるというのがポリシーです。JR東日本に陳情し、宇都宮線の始発電車を早め最終電車を遅くしてもらったことは地域にとって大きな収穫でした。

―全飲連創立55周年という節目の年に、初めて全国大会を開催することになりましたが、どのような想いで準備を進めていますか?
飯野理事長■埼玉県は47都道府県の中で5番目に人口が多く、その分、全飲連の中でも組合員数が多いのが当組合です。そう考えると開催県に名乗りを挙げたのが少し遅すぎたかもしれません。しかし、埼玉には特別な温泉地がなく、大型のホテルや旅館に乏しいという事情を抱えています。観光コースは皆様のお体に負担がない範囲で、当地ならではの魅力的なスポットを厳選している最中です。
 今回、埼玉県大会を開催するにあたり、埼玉県の88支部を15日かけて歩き、組合員に協力を仰ぎました。お陰様で組合を挙げて皆様をおもてなしする意気込みで熱く盛り上がっています。

 ―本日はありがとうございました。

全飲連創立55周年記念埼玉県大会
彩食・彩飲・ちょっと驚き埼玉県
全飲連創立55周年記念埼玉県大会
■開催日時/平成29年6月13日(火)
■開催場所/さいたま市大宮ソニックシティ 大ホール
■主催/全国飲食業生活衛生同業組合連合会
■主管/埼玉県料飲業生活衛生同業組合