生活衛生営業振興事業取組みレポート

 平成26年度の厚生労働省生活衛生関係対策費事業が12の都府県で実施されました。そのうちの沖縄県・広島県・群馬県の各飲食業組合での取り組みをご紹介します。

●広島県飲食業生活衛生同業組合
受動喫煙防止対策推進のための
講習会の開催

 広島県飲食業組合では、受動喫煙防止対策として組合員の店舗内の環境整備と、店内喫煙環境を告知する店頭表示ステッカーの活用推進に取り組んでいます。
 昨年10月には福山市で、11月には広島市で受動喫煙防止対策のためのセミナーを開催し、133名が出席しました。受動喫煙防止対策法の目的や規制、分煙環境の整備についての内容が示され、参加者の受動喫煙防止に対する意識の向上が図られました。
 同時に、既に配布された店頭表示ステッカーの使用状況に関するアンケート調査も行いました。


アンケート調査結果
■店頭表示ステッカーを
 貼付している 53%

■貼付しているステッカーは
 喫煙ステッカー 75%
 禁煙ステッカー 33%
 分煙ステッカー 33%
 時間分煙ステッカー 25%

■受動喫煙防止対策への取組み
 特に取組んでいない 40%
 全席禁煙 20%
 エリア分煙 40%
 時間分煙(ランチタイム等)18%


●群馬県飲食業生活衛生同業組合
外国人客への接客に心強い味方!
多言語対応のオーダーシートを作成

 群馬県飲食業組合ではインバウンド(訪日外国人旅行客)対策として、来店する外国人客から注文を聞くときに便利なオーダーシートを作成しました。仕様はA4判4頁カラー。現在の英語、中国語、韓国語、タイ語の4カ国語に台湾語を加え5カ国語にしたものを増刷(予定)。
 お店側の「何になさいますか?」「食べられないものがありますか?」「約〜分ほどかかります」や、お客様側の「〜をください」「これは何ですか?」「どうやって食べるのですか?」。また、煮る・焼く・蒸す・揚げる・生ものなど調理の仕方、野菜・乳製品・魚・牛肉・豚肉・鶏肉・米・麺などの食材、甘い・酸っぱい・ヘルシー・辛い・味噌味など味に関することなどを、パンフレットの該当する部分を差し示すだけで、スムーズなコミュニケーションが図れます。


●沖縄県飲食業生活衛生同業組合
「しまグルメ」を活用した加盟店への
観光客誘客プロモーション事業を実施

 組合員が経営する約1,000店を数える飲食店情報を満載したインターネットの『地域密着グルメポータルサイト・しまグルメ』を運営する沖縄県飲食業組合。
 組合では、平成26年度の厚生労働省生活衛生関係対策費事業として、12月末から翌年3月末までの3カ月間、このグルメサイトを活用した加盟店への観光客誘客プロモーション事業を実施しました。 キャンペーンに賛同し参加したいという組合員店舗の情報と、クーポン券を持参すると得られる特典を明記したサイトを新たに立上げました。特典の内容は、ワンドリンクやワン小皿が付いたり、金額が5%オフになったりというもの。参加店には『地域密着グルメポータルサイト・しまグルメ』の文字が入ったのぼりばたが掲げられました。
 「キャンペーン期間は短かったものの、クーポン券持参、携帯電話提示の観光客数とアクセス数は目標をクリアした」と手応えがあった一方で、組合事務局から各店舗への打診やデータのやり取り、店舗のクーポン券への理解不足など反省点もありました。今後、サイトの多言語化や携帯電話サイトのバージョンアップなど今後の課題も見え、次へのステップへの自信につながりました。