「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録決定 
 日本食文化を再認識し、
 継承していくきっかけに」  
 

 無形文化遺産とは芸能、社会的慣習、祭礼行事や伝統工芸技術などで、コミュニティが自分たちの文化遺産の一部として認めるもので、ユネスコ無形文化遺産保護条約「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に登録されることになります。
 農林水産省では、日本食は四季や地理的な多様性による「新鮮で多様な食材の使用」、「自然の美しさを表した盛りつけ」などといった特色を有しており、日本人が基礎としている「自然の尊重」という精神にのっとり、正月や田植、収穫祭のような年中行事と密接に関係し、家族や地域コミュニティのメンバーとの結びつきを強めるという社会的慣習であることを提案理由としています。
 具体的には、@新鮮で多様な食材とその持ち味の尊重、A栄養バランスに優れた健康的な食生活、B自然の美しさや季節の移ろいの表現、C正月行事などの年中行事との密接な関わりを提案内容としています。
 これらの提案理由と提案内容について、昨年12月のユネスコ無形文化遺産保護条約の第8回政府間委員会で審議が行われ、一覧に記載(登録)されることが決定しました。
 既に登録されている食関連文化としては、フランスの美食術、地中海料理、メキシコの伝統料理、ケシケキの伝統(トルコ)があり、和食はそれに次ぐ登録となりました。

 
  社会的慣習である『和食』を象徴的に表す「おせち料理」