2009年4月市場動向調査(日本フードサービス協会) 売上高は2月を底に回復基調
日本フードサービス協会が5月25日発表した4月の外食産業市場動向調査によると、4月度売上状況は、全業態トータルで前年同月比 100.8%と前年を上回り、2月を底に3月、4月と回復基調がみられる。特に、客数が 101.3%と前年を上回り、堅調な持ち直しをみせている。
業態別では、ファーストフード業態が変わらず好調で客数、客単価とも伸ばし、売上は前年同月比 104.8%と他業態を牽引しているが、他業態においても徐々に回復傾向がみられる。店舗数についてもファーストフード業態の麺類チェーンや和風チェーンの積極な出店傾向が続き、ディナーレストランやファミリーレストランの洋風チェーンでも前年同月を上回っている。
客単価が3千円以上とされる「ディナーレストラン」は8.3%減の大きな落ち込みが続いている。消費者の買い控えや節約志向が強まる中で、ファーストフードへの客数の増加がそれ以外の業態の売上減を埋めて外食業界全体の売上を押上げている。■ファーストフード業態
・ 売上は前年同月比 104.8%と堅調に推移し、店舗数、客数、客単価とも前年を上回る。中でも、洋風チェーンは積極的な販売促進策により、客数、客単価とも前年を上回り、売上は前年同月比 104.9%の伸び。また、麺類チェーンは店舗数の大幅な伸びもあり、売上は前年同月比 112.1%と引き続き好調に推移した。持ち帰り米飯/回転寿司チェーンは客数増加により、売上が前年同月比 104.1%と上回った。■ファミリーレストラン業態
・ 売上は前年同月比 97.1%と前年を下回った。中でも、洋風チェーンと焼肉チェーンでは販促活動や低価格志向の追い風にのり、客数がそれぞれ前年同月比102.6%、 100.8%と前年を上回り、売上もそれぞれ前年同月比 99.8%、 98.6%とほぼ前年並みに推移した。■パブ・居酒屋業態
・ 売上は前年同月比 98.2%、客数も前年同月比 99.4%と、前年に迫る勢いで回復している。■ディナーレストラン業態
・ 売上は前年同月比 91.7%、客数は同 96.0%であったが、3月に比べるとそれぞれ前年同月比は向上している。■喫茶業態
・ 売上は前年同月比 96.0%、客数は同 95.5%と前年同月を下回るが、3月に比べるとそれぞれ前年同月比は向上している