平成18年度春の叙勲・褒章 中村康雄沖縄県元理事長に旭日双光章
藤井信廣山口県理事長に藍綬褒章生活衛生に関する功労により、平成18年度春の叙勲で、中村康雄沖縄県元理事長と藤井信廣山口県理事長が、それぞれ旭日双光章と藍綬褒章の栄誉に輝きました。
離島の未組織地域の組織化に力を注ぐ
中村 康雄 沖縄県元理事長
旭日双光章を受章した中村康雄沖縄県元理事長は、昭和4年生れで、76歳。責任感が強く、円満で私心がなく、行動力と指導力に富み、卓越した見識と人の和を重んじる温厚、誠実な人柄で、沖縄県の飲食業者の信望が極めて厚く、組合運営を円滑に推進する指導者として業界のみならず、地域福祉活動においても指導者として活躍されてきました。
昭和44年に飲食業界に入り、以来35年にわたり業務に精勤しながら、業界の指導者として活躍を続けてきました。本土復帰への混乱期においても、常に飲食業界の指導者としてリーダーシップを図り、同業者の信望を得て、現在の前身団体であった沖縄県飲食業組合を自ら先頭に立ち設立させ、理事に就任。今日の県下飲食業生活組合の基礎を築きました。
その後、沖縄県内の各地域において支部の結成が活発化され、組織拡充の原動力となりました。昭和55年6月沖縄県飲食業生活衛生同業組合設立発起人の一人として尽力し、理事、副理事長を歴任し、昭和62年同組合理事長に推挙されました。また全国飲食業生活衛生同業組合連合会副会長、社団法人沖縄県生活衛生同業組合連合会会長として、生活衛生営業の振興発展、公衆衛生の向上、普及に努力するとともに組合組織の拡充強化に力を注ぎました。
また、3,500名が全国から参加した全飲連第27回全国沖縄県大会では実行委員長を務め、その運営に全力を傾注し、沖縄の地域観光振興等へも大きく貢献しました。更には、この全国大会が契機となり、組合組織の団結強化が一層図られ、沖縄県の地域事情である離島における組合組織づくりを積極的に行い、現在本島を除く離島において3支部の結成を果たしているのも当時の中村氏の功績が大きいものがありました。今回の叙勲はこれらの功績によるものです。
また、熊本県飲食業生活衛生同業組合と姉妹提携を締結し、相互間の親睦及び調理技術等の研鑚の場を深め、更には食文化を通じ定例に交流会を開催していることは全国でも注目されています。
平成8年5月に理事長勇退後は、現執行部の良き相談役として活躍、とくに離島の未組織地域の組織化に全力を注いでいます。現在も、沖縄県飲食業生活衛生同業組合相談役として、飲食業界の育成振興に尽力しています。
つねに組合員の立場を主張し、
業界と地域をリード藤井 信廣 山口県理事長
藍綬褒章を受章した藤井信廣山口県理事長は昭和24年生まれの56歳。昭和47年3月同志社大学経済学部卒業後、家業である飲食業に従事し調理技術の習得及び経営を学びました。昭和54年10月「有限会社ふじ万」代表取締役に就任し、以来44年にわたり家業に精勤しながら飲食業界の指導者として活躍を続けてきました。
山口県飲食業環境衛生同業組合岩国支部長、同組合理事、副理事長を経て、卓越した行動力と実行力により平成11年5月に同組合理事長に推挙され、全国飲食業生活衛生同業組合連合会理事、現在副会長として、地域食文化の継承、生活衛生営業の振興発展、公衆衛生の向上・普及に努力するとともに組合組織の拡充強化に力を注ぎ、飲食業界の育成振興に尽力してきました。その功績が今回の褒章で評価されました。
藤井理事長は音楽著作権問題では、営業者の立場を中央に反映させるために、日本音楽著作権協会(JASRAC)との交渉を通じ、その不公平是正を常に訴えるとともに、音楽著作権普及員制度の活用や、県内各支部会議の開催等により組合員の音楽著作権への理解を深め、山口県内において68%であった適法利用率を、現在は88%までに向上させました。この藤井氏の地道な音楽著作権制度の普及への貢献は大きいものがあります。
また、中小零細である飲食業の政策融資制度について、末端の地域組合員の声を常に把握しながら、毎年開催される政府系金融機関各支店との懇談会では、制度改正、条件緩和等の意見を提唱し、組合員の経営安定に向けての活動にも取組んできました。さらに、組合基盤強化策として、各支部に青年部組織の設置を図り、同時に女性部組織の結成も実現化させるなど、飲食業界の後継者問題に対しても取組んできました。
藤井理事長は地域にいても幅広い活動を行ない、岩国青年会議所理事長、同市観光協会副会長、岩国商工会議所文化観光部会長なども歴任し、岩国市におけるまちづくりや観光行政に大きく貢献してきました。とくに「錦帯橋架け替えに伴う事業」には積極的に参画し、「岩国観光宣伝隊」の中心となり国内外への観光誘致活動に尽力しました。
さらに、食品リサイクル法に対応して麻里布地区環境美化推進協議会理事長、山口県岩国日韓親善協会会長などの役職もつとめ活躍しています。