2003年11月の外食産業市場動向調査

トータル売上は前年同月比101.7%、
前月に引き続きプラス
客数はほぼ前年並みで、客単価は上昇の気配


 外食産業の全業態トータルの11月度売上状況は、前年同月比101.7%で前10月に引き続き前年比プラスとなり、前月よりさらに0.9ポイント改善されています。客数は99.8%と僅かながら前年を下回りましたが、客単価が101.9%と前年を上回り売上アップにつながりました。
 客単価は8月以降前年を上回る状況が続いていて、下げ止まりから上昇の傾向が見られます。ファミリーレストラン以外の各業態でプラスとなっています。新規出店は前年比103.0%で、とくにファミリーレストランや喫茶の業態で店舗が増えていますが、逆にファーストフードの洋風と持ち帰り米飯、パブ・ビヤホール、ディナーレストランは減っているなど業種業態によって変化が見られました。

<業態別概況>
■ファーストフードの業態は、全体の売上は前年同月比101.5%と前10月に引き続き前年を上回りました。客数は97.4%と減りましたが、客単価が104.2%と上昇し、売上プラスとなりました。とくに客単価が大きくアップしたのは洋風の分野で全体の単価を引き上げる格好となっています。客数が伸びたのは持ち帰り米飯/回転寿司とその他(アイスクリーム、カレー)で、それに伴い売上は前年を上回りました。
■ファミリーレストランの業態は、全体で売上102.4%と前10月に引き続き前年を上回りました。客単価は98.8%でしたが客数が103.7%と増えました。洋風、和風、中華、焼肉の各分野とも売上はプラスでありましたが、とくに中華の分野は店舗数が大幅に増え、客単価も上昇したことから大きな伸びとなりました。店舗数は全体で105.1%と他業態に比べ増加率は高くなっています。
■パブ・居酒屋の業態は、トータル売上97.2%と前年より2.8%ダウンとなりました。客単価は101.3%と前年を上回ったものの客数が95.9%と低迷しています。分野別ではパブ・ビヤホールが客単価は増えたものの客数が減少して89.3%でしたが、居酒屋は店舗数の増加に支えられ101.8%と前年を上回りました。
■ディナーレストランは、客数が99.1%と前年を下回ったものの客単価は101.7%とアップし、売上は100.7%と僅かながら前年同月比プラスとないました。
■喫茶の業態は、客数103.3%、客単価も101.3%と前年を上回り、売上は104.6%と伸び、店舗数の増加と相まってこの分野の市場拡大が続いています。
(社団法人日本フードサービス協会2003年11月の外食産業市場動向調査より)