2003年4月 市場動向調査 (社)日本フードサービス協会
〈全店ベース(新規店も含めた)による外食市場の動向〉

●トータル売上は99.1%と再び前年割れ
●店舗数は104.5%で出店は盛ん


〈全体概況〉
 外食産業の全業態トータルの4月度売上状況は、前年同月比99.1%と再びマイナスとなった。店舗数は104.5%と前年同月より4.5%増えたが、その割に客数(100.8%)が伸びず、客単価(98.3%)も依然下落していることから売上は僅かに前年を下回った。売上の減少は、経済環境が改善されず個人消費が低迷し続けていることに加え、今年の4月は昨年に比べ雨天の日が多く、気温も平年より低かったことなども影響している。その中で、ファミリーレストランの焼肉分野は一昨年のBSEの影響から回復し売上は2桁増となり、セルフサービスコーヒーショップ中心の喫茶も出店増にともない売上が前年を大きく上回り、この分野の市場を拡大している。

〈業態別概況〉
■ファーストフードの業態は、客数が100.1%、客単価99.0%で売上は99.2%と前年を若干下回った。洋風の分野は客数の減少で売上96.7%と下げたが、和風や麺類、持ち帰り米飯/回転寿司、その他の分野は客単価が下がったものの客数の増加により、売上を伸ばした。
■ファミリーレストラン業態は、全体の売上は98.6%で前年比1.4%のマイナスとなった。客数は100.7%と増えたが、客単価は97.9%と前年を下回った。焼肉の分野は客数が増え、売上は前年を上回ったが、洋風、和風、中華の分野はいずれも前年割れとなった。
■パブ・居酒屋の業態は、客数が97.5%、客単価が99.7%で売上は97.2%にとどまった。パブ・ビヤホールの分野は客数が大きく減少し売上は91.3%であったが、居酒屋の分野は店舗の大幅増で売上は101.2%と前年を上回った。
■ディナーレストランは、客単価は100.0%と前年並みであったが客数が97.6%と減り、売上は97.6%にとどまった。
■喫茶の業態は、店舗の大幅増で客数が106.6%と増え、客単価も100.3%と前年並であったことから売上は106.9%と大きく伸び、市場を拡大している。