2021 理事長年頭所感
JASRAC
一般社団法人
日本音楽著作権協会
理事長 浅石 道夫謹んで新春のお慶びを申し上げます。
貴連合会ならびに組合員の皆さまにおかれましては、新型コロナウイルス感染症の流行による昨年来の困難な時期を過ごされるなかにあっても、カラオケやBGMなどお店での音楽利用の著作権手続きについて、変わらぬご理解とご協力をいただきましたことに、心より感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の流行は、我が国だけでなく、世界の国々にも影響をあたえており、世界中の音楽産業界、著作権管理団体が大きな打撃を受けていることが、CISAC(著作権協会国際連合)からも報告されています。
JASRACは、「世界の中の日本」たる立場から、他の国や地域への尊重や思いやりの心をもって、世界の著作権管理団体と連携・協力して、この難局に立ち向かい、乗り超えてまいりたいと考えております。
また、国内では、昨年の「緊急事態宣言」と、営業や移動の自由を保障する「憲法」との関係が大きな注目を集めました。結果として、コロナ禍にあっても、憲法が保障する国民の「私権」を制限するには、同様に憲法が定める「補償」を必ず伴うものでなければならないという飲食業界の皆さまの声が、共通の認識として国民に定着したように思います。
このような国民の共通認識の変容には、「著作権」という「私権」の管理に長年携わる者として、暗闇の中の一筋の光明を見るような思いでおります。
コロナ禍の状況下に、奇策はありません。
JASRACは、本来業務である許諾・徴収・分配の事業に専念することにより内外の皆さまの負託に応え、ユーザーの皆さまと手を携えて、ともにこの困難な時代を乗り越えることができるよう懸命に取り組んでまいる所存です。
本年が皆さまにとって、明るい年となりますよう祈念申し上げます。