絶やしたくない絶品グルメ「絶メシ」が味わえる
『烏森絶メシ食堂(都内新橋)』がオープン
 

 地元で長く愛されてきた〈絶やしたくない絶品グルメ=絶メシ〉を紹介するローカルグルメサイトの『絶メシリスト』。これは、博報堂ケトルが2017年に企画・プロデュースした地域再生プロジェクトで、群馬県高崎市で最初に展開されました。「飲食店廃業問題」に対するユニークな試みとして話題を集め、その後福岡県や石川県などにも広がり、書籍化や連続ドラマ化なども実現しています。国際的な広告賞を受賞するなど注目されました。
 そして、全国に広がりつつある“絶メシ店”のレシピを再現して提供する食堂が、この7月14日に東京・新橋のJR新橋駅近くにオープンしました。その名も『烏森絶メシ食堂』。新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた個人経営の飲食店を応援するのが目的です。
 全国の“絶メシ店”の長年愛されてきたメニューのレシピを各店の店主から同店スタッフが直接伝授してもらいます。レシピを提供した絶メシ店には、一食につき売上の5%が還元される仕組みになっています。
 運営会社ミナデンの大久保伸隆社長は「コロナをきっかけに“諦め廃業”する店が増えていることを知り、地域の老舗の味を知るきっかけになればうれしい」と取り組みの動機を語っています。
 第一弾は、絶メシの発祥地である群馬県高崎市の「松島軒」の黄色いカレーと、「からさき食堂」の白いオムライスなど3店舗の絶メシを提供。
 松島軒とからさき食堂は群馬県飲食組合高崎支部の組合員で、ユニークな企画として知名度の高い「絶メシリスト」に取り上げられたことで、マスコミへの露出が増え、知名度がアップし、遠くからわざわざやってくるお客様も増えたといいます。今回の『烏森絶メシ食堂』の評判も上々で、人口の多い都会での消費量やキャッシュバックに期待が膨らみます。

●烏森絶メシ食堂
営業時間/正午〜午後3時。日曜、月曜定休。メニューは今後、随時追加予定。

 

●松島軒(群馬県飲食組合高崎支部)
 昭和12年創業。現在店を切り盛りするのは3代目の木内健太郎さん。初代からの調理法を受け継ぐ昭和の「黄色いカレーライス」が人気。ルーの素材は小麦粉、ラード、S&B赤缶で、詳しくは企業秘密。もう一つの看板メニューのラーメンも懐かしさあふれる味わい。
 

●からさき食堂(群馬県飲食組合高崎支部)
 味もさることながら、リーズナブルでボリューム満点なメニューが、地元の市立高崎経済大学の学生さんやサラリーマンに大人気。創業者の大山わくさんは、“高経大生の母”として慕われてきた。現在は娘の瑞江さんと信子さん姉妹が元気に営業中だ。看板メニューのホワイトソースオムライス「白い恋人」もボリュームたっぷり!