キャッシュレス・消費者還元事業について

「キャッシュレス・消費者還元事業」ってどんな事業?

 2019年10月1日に消費税率が10%に引き上げられます。それに伴い、キャッシュレスを普及させ、事業者の生産性の向上、買い物をする消費者の利便性向上の観点から、日本に居住する消費者を対象に、キャッシュレス決済サービスを使ったポイント還元等を支援する事業です。
 具体的には、中小・小規模事業者におけるキャッシュレス手段を使った決済に関して、決済端末導入費や、決済手数料の一部および、消費者への還元分を国が補助し、キャッシュレスの推進を支援します。

消費者還元の仕組み
実施期間:2019年10月〜2020年6月(9カ月間)
補助内容
●中小・小規模事業者向け支援
@消費者還元5%
A加盟店手数料補助(1/3を国が補助)
B負担ゼロで端末導入(1/3を決済事業者、残り2/3を国が補助)
●フランチャイズ等向け支援
消費者還元2%(端末費用及び加盟店手数料の補助なし)
■決済事業者の参加条件
 補助期間中、本制度を利用する中小・小規模事業者に対し
●3.25%以下の手数料率
●端末費用の1/3を負担
●不正取引の防止を適切に行うことができること
■対象決済手段
クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードなど一般的な
購買に繰り返し利用できる電子的決算手段



中小・小規模事業者のみなさま
事業のメリット
登録までのステップ
主な決済手段

●クレジットカード ●デビットカード
・クレジットカード/デビットカードを利用している消費者に対応
・国際ブランド(VISA、Mastercard、JCB等)に対応
●電子マネー
・高齢者や不慣れな消費者も安心して利用可能
 (信用審査なくカードを作成可能。チャージも簡単)
●QRコード
・端末不要、手数料が安いなど低コストで、準備も簡単・消費者はスマートフォンで決済

●モバイル決済
・複数の決済手段をまとめて簡単に導入可能
・端末等もコンパクトでスペースいらず

実施のスケジュール


キャッシュレス決済は、
お店選びのキーポイントになる!?

 大手プリンターメーカーのエプソンが、キャッシュレス決済を利用している20〜50代男女500人を対象に行ったインターネット調査(2019年2月27日〜3月4日)によると、キャッシュレス決済を利用したいシーンは「外食費」「食費」という答えが7割多数を占めています。会計の手早さや手軽さを重視するほか、ポイントサービスなども魅力という意見があり、「現金を持ち歩かなくても気軽に食べたいものを食べられるのがいい」「直前に手元に現金が少ないことに気付いてキャッシュコーナーを探すのに苦労したことがある」という声に同感という人も少なくないはずです。
 既にキャッシュレス決済を利用している人の中には、キャッシュレス決済に対応していないお店は、入店を躊躇してしまう場合があると答えている人もいて、利用者ほどキャッシュレス決済の利便性を感じています。外食費の支払いの割り勘のしやすさなどもあり、歓迎会や忘年会などのシーズンは、お店選びの重要なポイントになりそう。



キャッシュレス決済導入で 
集客力や効率化の向上に期待

 今回の政府主導のポイント還元事業を機に、現金を使わないキャッシュレス決済の導入を検討してみませんか。お客様はもちろん、飲食店に与えるメリットも大きいと考えられます。

●集客効果&来店機会損失の防止
 キャッシュレス決済の導入により、ポイント還元を目的とするお客様の獲得が期待できます。また、飲食店において「キャッシュレス決済ができない」ことを理由に、その店舗が来店候補から外れてしまうことも考えられます。来店機会の損失を防ぐということでもキャッシュレス決済の導入は、大きな意味を持つことになると言えます。

●インバウンド対策に
 訪日外国人の数は年々増加しており、日本政府観光局によれば、2018年は約3,119万2千人(推定値)もの外国人が日本を訪れました。なかでも多いのが東アジア地域の人々で、中国と韓国からの訪日外国人だけでも全体の半数に及んでいます。どちらもキャッシュレス大国として知られている国で、インバウンド対策を考える飲食店であれば、導入を検討する価値があるといえます。

●会計業務の簡略化&人的ミスの防止
 キャッシュレス決済では、QRコードやICカードの読み込みを行うだけで、直接現金のやり取りをせずに決済が完了できます。そのため、会計業務の簡略化が図れるほか、現金を数えなくていい分、レジ締め作業の負担軽減にもなります。
 また、現金を使わないので、お釣りの数え間違いが起こる心配がないため、会計時の人的ミスを防ぐメリットも期待できます。

●防犯対策
 キャッシュレス決済では現金を扱わないため、売上金としてレジや金庫に保管すべき現金を極力減らすことができます。防犯対策としてもひと役買ってくれるはずです。

キャッシュレス決済の導入方法について

●キャッシュレス決済について
 キャッシュレス決済の種類は様々で、クレジットカードや電子マネーのほか、QRコード決済も含まれます。飲食店が負担する決済手数料は、サービスを提供する会社により異なるため、導入前に慎重に検討したほうがいいでしょう。

●導入にあたりそろえるべきIT機器は?
 キャッシュレス決済を導入するにあたり、必要になるIT機器は、種類により異なります。クレジットカードや電子マネー、そしてQRコードなど、決済方法によってそれぞれの読み取り機が必要になる場合があるほか、レシートや領収書を発行する場合はレシートプリンターも必要となります。
 さらにキャッシュレス決済と連携の取れるPOSレジの導入もお勧めです。POSレジは、販売データなどを管理する機能を備えており、最近は場所を取らない、比較的安価に導入できるタブレット型も人気です。

●スタッフの教育は必要
 「キャッシュレス決済は、レジ操作も簡単」という声を耳にしたことがある人もいるかもしれません。しかし、ひとくちにキャッシュレス決済といっても、クレジットカードや各種アプリ、QRコードの読み取りなど、決済の種類によって様々な対応が必要となります。レジ業務に慣れている人でも、最初は戸惑ってしまうこともあるでしょう。導入のタイミングでマニュアルを用意するなど、スムーズな会計業務で接客レベルを低下させないよう、スタッフ教育を徹底することも必要です。


■お問い合わせ 
 ポイント還元窓口/中小・小規模事業者向け
 (キャッシュレス・消費者還元事業)0570−000655
 (IP電話等用)042−303−4203
 受付時間/平日10:00〜18:00(土・日・祝日を除く)
 ※一部、対象外となる取引や業種があります

詳しくは「キャッシュレス・消費者還元事業」のWebページ
https://cashless.go.jp/をご参照ください。