全 飲 連 ト ピ ッ ク ス
全飲連BSE(牛海綿脳症)関連対応経過
■発生からの経過
平成13年9月10日国内で初のBSEいわゆる狂牛病発症の成牛が千葉県で発見され、飲食店営業における焼肉店及びすき焼き店、しゃぶしゃぶ専門店等来客数の激変により経営環境が深刻になる。当連合会の組合員の3割強がこれらの専門業態であり、直ちに第一次アンケート調査を実施した結果、その対象の大部分が前年度比六割以上の売上減であることと判明。政府の対応の遅れ等からも被害は益々拡大し、10月18日政府の安全宣言が発令され、安全体制が確立し市場には安全なのものみ流通される仕組みが講じられたが、11月21日国内で2頭目が発生した。連合会においては直ちに消費者へ安心感を促すための店頭用安全啓蒙ポスターを作成し、全国関係組合員へ配布。その後、年末商戦を控え全国的にやや回復の兆しが見えてきたものの、12月当初3頭目が報告されこれまでに追い討ちをかけるかのように、一段と経営環境は厳しく倒産又は業態変更する組合員も出はじめた。
一方で当連合会では、食肉組合と連携をはかり厚生労働省等に対し緊急特例融資制度の確立を要望し、その結果、10月16日「衛生環境激変特例貸付」が発動、対象業種の救済措置が講じられ、4月1日現在で当連合会関係貸付累計約50億円に達した。
この間、自由民主党環境衛生議員連盟及び同党農林部会等へ関係団体を代表し、田中会長が政府の失政による事態改善の対応を直訴し、生産業者同様の対策を求めた。その後、食肉加工業者の偽装表示問題等から、食肉全体に対する消費者不安は払拭されず風評被害は益々加速された状態での越年となった。
1月末の第二次アンケート調査ではおおむね回復した組合員約60%、全く回復されない40%の結果であった。3月期に入り全体的に消費が除々に回復されつつあったが、特例融資制度の4月末の時限措置であるのに対し、現在その延長を厚生労働省等関係方面に要望を行っている。
4月2日に発表された政府のBSE調査対策委員会最終報告では今後、食の安全性の確保にかかる組織体制に独立した行政機関を設置し、「消費者保護」「安全性の確保」を目的とし、リスク評価機能を中心とした法整備が急がれることとなっている。
■運動経過
環境衛生議員連盟世話人会(10月2日、12月19日)
自由民主党農林水産関係合同部会(11月29日)
環境衛生議員連盟総会(12月21日)
財務省副大臣(12月13日、12月21日、2月14日)
厚生労働省健康局(12月13日、1月11日、3月13日)
■消費拡大、消費者への安心啓蒙ポスター等配布について
●安心、安全ポスター
全国傘下40都道府県に4万枚を会員数に応じ按分配布。
●政府広報チラシ
全国傘下40都道府県に30万枚を会員数に応じ按分配布。
■今後の対応について
本年開催される創立40周年記念大会では大会スローガンに消費者への食の安全性に対し、安心して外食が出来るための衛生水準の向上、普及を図ることを目的とした意識改革を促進し、同時に景気低迷からの消費拡大を訴えていきます。
同時に、全国指導センターが主催、当連合会も共催となり全国4ケ所おいて「食の安全を考える」シンポジウムが4月から5月にかけ開催されることになり、業界関係者をはじめとする参加者に対し、食肉に関する安全性の普及向上を高めることを目的として、消費拡大を図ります。
■衛生環境激変対策特別貸付状況(全飲連関係各都道府県合計)
10月 11月 12月 1月 2月 3月 計 融資相談件数 294 586 316 110 75 64 1,445 証明書交付件数 169 463 241 79 59 55 1,066 融資実行件数 14 218 361 104 70 - 767 融資金額
(千円)85,000 1,299,000 2,138,000 590,000 378,000 - 4,500,000 尚、アンケート集計結果の概要については、第一次アンケート調査は全飲連ニュース36号、第二次アンケート調査は全飲連ニュース37号に掲載。
BSE関連特別融資制度の取扱期間を延長
環境衛生激変対策特別融資(BSE関連特別融資制度)は、昨年10月16日緊急発動され本年4月31日取扱い期間が終了することになっていましたが、全飲連はその延長を厚生労働省及び環境衛生議員連盟尾辻事務局長(現財務副大臣)等に強力に要望してきた結果、6ケ月間(本年10月31日まで)の延長が認められました。
全女連が福岡県大会で記念Tシャツを販売
全女連正副会長会開催
全飲連女性部は2月21日、全国生衛会館で正副会長会を開催しました。会議には木村会長、岡本、古志、方山の各副会長が出席し、福岡県大会開催時における女性部販売事業についての報告、検討が行われました。
女性部の初の事業として、福岡県大会で記念Tシャツを販売することになり、今回オリジナルTシャツ千枚を作成。大会当日販売します。
喫煙場所の指定や混雑時の分煙を
5月31日(金)から14年6月6日(木)まで禁煙週間
たばこは肺がんをはじめ多くの疾患の危険因子であることから、国民の健康の保持増進を図るためには、喫煙の健康影響についての知識の普及啓発等、たばこ対策はきわめて重要な課題です。
「世界禁煙デー」は、「たばこを吸わないことが一般的な社会習慣となるよう様々な対策を講ずるべきである。」という世界保健機関(WHO)の決議により、平成元年から5月31日と定められたものです。本年は、ワールドカップの開幕日と重なっており、スポーツと喫煙との関係にも焦点を当てた取り組みを行われます。
平成12年3月より開始された「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」においても公共の場及び職場における分煙の徹底がうたわれています。
さらに、飲食店を含め、多数の者が利用する施設の管理者に、受動喫煙を防止するために必要な措置を講じる努力義務を課すことなどを内容とする「健康増進法案」が提出されています。
全飲連においても、「世界禁煙デー」及び「禁煙週間」中における、喫煙場所の指定や混雑時の分煙の徹底等、「世界禁煙デー」及び「禁煙週間」に資する取り組みを呼びかけていくことになりました。
厚生労働省では、関係機関・関連団体と連携し、本週間の全国的な推進を図るとともに、たばこと健康に関する正しい知識の普及のために、新聞、ラジオ、広報誌、インターネット等による広報活動の実施、本週間用ポスターの作成及び配布、世界禁煙デー記念中央シンポジウム及び地方シンポジウムの開催、政府機関における受動喫煙の害を排除・減少させるための対策の実施(喫煙所の設置及び事務室内禁煙等)、関係団体等を通じ、公共の場・職場における分煙の取組の要請に取り組みます。
平成14年度「世界禁煙デー」及び「禁煙週間」実施概要
■期間/平成14年5月31日(金)から平成14年6月6日(木)まで
■主唱/厚生労働省、(社)日本医師会(予定)、(社)日本歯科医師会(予定)、(社)日本薬剤師会(予定)、(社)日本看護協会(予定)、たばこと健康問題NGO協議会、「喫煙と健康」WHO指定研究協力センター
■協力機関/(財)がん研究振興財団、(財)結核予防会、(財)健康・体力づくり事業財団、(財)日本対がん協会、(財)日本食生活協会、(財)母子衛生研究会
■世界禁煙デーの標語/「たばことスポーツは無縁(無煙)です。―きれいにやろう!―」
■標語の趣旨/本年の標語の趣旨は、スポーツを行う選手や観客の多くは若年者で構成されていることから、若年者に対してスポーツを通じて、たばこについての健康影響や正しい知識を普及啓発するとともに、スポーツイベントなどにおける受動喫煙の 防止やたばこ広告の禁止等を推進するものです。