山形県からレポート ●山形県麺類飲食生活衛生同業組合 暑い夏こそ食べてみたい
山形の『樹氷ラーメン』
樹氷ラーメン 1,050円 ■第二公園山長
山形県山形市十日町4-3-8 TEL:023-622-2963
営業時間:11:30〜14:30 7:00〜19:00
定休日:火(月1〜2回不定休)県内全域を南北に流れる最上川が、肥沃な大地をつくり、米や果物などの恵みをもたらすとともに、霧の渡りや昼夜の寒暖の差が、良質なソバも育てる山形県。全国有数の蕎麦処として知られています。基本的に麺好きなのか、数ある蕎麦屋ではラーメンも一緒に提供しているところが多く、夏場に好まれる『冷しらーめん』は、実は山形県が発祥の地。夏の暑さが厳しい山形ならではのアイデアラーメンですが、それとは一線を画す『樹氷ラーメン』というのをご存知ですか?
『樹氷ラーメン』は、今から40年ほど前に、山形市内の7軒の蕎麦屋が勉強会を発足し、蔵王で開かれたスキー大会にちなんで共同開発したメニュー。現在は7軒のうちの2軒の蕎麦屋で提供されています。そのうちの1店は、明治31年創業の老舗蕎麦屋『第二公園山長』で、現在は4代目の山川和洋さんが店主。
『樹氷ラーメン』は、山形県産小麦「ゆきちから」を素材とした細麺に、鶏がらベースで塩味の冷たいスープ。その色はなんと無色透明。隠し味にニンニクを使用。麺の上にはレタス、キュウリといった夏野菜、鶏肉の照り焼き、スイカまたはさくらんぼなど季節の果物、レモンなどの具材がたっぷり。さらにかち割り氷が入っていて、最後まで冷たいままいただけます。
山川さんは、「スープは冷めても脂が固まったりしないよう、灰汁を丹念にすくい、冷めてからも上澄みを何度もすくい取って、透明度を高めています。ですから通常の冷しらーめんより、見た目に涼やかさがあります。スープをきれいに平らげるお客様が多いです」と話し、手間をかけた分、お客様に喜んでもらえることが嬉しそうです。
この季節メニューの『樹氷ラーメン』が登場するのは、5月中旬から9月の彼岸まで。そして、最も注文が殺到するのは、“お盆”。帰省の折に家族を伴って来店する人が多いそうで、まさにふるさとを代表する懐かしい味です。
山形県麺類飲食組合山形支部では、来る8月5日(金)〜7日(日)に開かれる山形「花笠まつり」のイベントに参加。山形市七日町の「ほっとなる広場」で、『冷しらーめん』を1杯400円で提供します。(夕方5時〜夜10時まで)