静岡&東京からレポート

  ●静岡県飲食業組合
  メニュー開発や災害時に役立つ情報等を発信
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 静岡県飲食業組合では、毎年県の委託事業として飲食業ならではの視点に立ったパンフレットをつくり、好評を得ています。
 平成22年度は食の安全・安心発信事業として、「生活をしているその土地の食べ物を食べることが体にとっても良いこと」という“身土不二”の発想から「地産地消メニュー」を考案し、レシピと写真で綴った『ふじのくに料理人認証 地産地消メニュー』と題したパンフレットを制作。
 続いて23年度は新伝統食研究開発推進事業として、食材の王国ともいえる静岡県の地域に伝わる伝統食をアレンジし、栄養分たっぷりで美味しくいただく知恵が詰まった新メニューを紹介した『ふじのくに新伝統食ブック』を制作。
 そして24年度は飲食の災害等安全・安心推進事業として、『災害時の飲食提供機能確保・復旧 飲食店のための準備マニュアル』と、『災害時に役立つ 簡単アイデア料理レシピ』の2種類のパンフレットを作成し、各方面から引っ張りだことなるほどの好評を得ました。
 取り組んだ事業は“形”に残してほしいという県からの要望もあり、パンフレットというかたちで成果を蓄積しています。


  ●東京都飲食業組合
  DVD
『第9回経営の秘訣 東日本大震災 震災と復興の狭間で』
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 東京都飲食業組合では、様々な地域で飲食業経営に励む店舗を取材し『経営の秘訣』シリーズとしてDVDを制作しています。そして、平成24年度は東日本大震災の被災地を巡り、そこに根を下ろして復興に取り組む人たちを取材し、『第9回経営の秘訣 東日本大震災 震災と復興の狭間で』と題したDVDにまとめました。
 押し寄せる津波の恐怖、なすすべもない人間の無力さを改めて思い知らされる冒頭の映像。そして、岩手県大船渡市、釜石市、福島県郡山市などで、震災の爪痕から立ち上がろうとする飲食店の人たちの姿をクローズアップしていきます。
 生きるために初めて飲食業に取り組むという86歳の女性。地元民が中心になって取り組まない限り真の復興はないと笑顔で話す旅館の女将。そして、「お客様が来なくてもお店は開けておくのが義務。店主はリーダー、年齢なんて言っていられない」と話す福島県飲食組合の紺野昭治理事長。その力強い姿に心を打たれます。