加藤隆会長 逝去  

人との絆を大切した80年の生涯
全飲連の再生に獅子奮迅の活躍

 
 

katou

 
   去る11月6日、加藤隆会長がご逝去されました。通夜・告別式は、地元である群馬県高崎市で営まれ、国会議員、厚労省幹部、全国生活衛生営業指導センターの小宮山健彦専務理事、田中清三前会長など多くの来賓が参列。葬儀副委員長として取り仕切った森川進副会長をはじめとして、全国の理事長など全飲連関係者も多数が参列しました。
 加藤会長は、全国大会の後に体調を崩し、加療していましたが、9月には回復し、全国ブロック会議にも出席していました。11月に入り、再び入院。6日の午前3時にご逝去されました。
 加藤会長は、昭和7年に新潟県に生まれ、昭和30年に教員になられました。昭和35年に有限会社「松月」取締役に就任。飲食業界においては、昭和62年に高崎食堂組合組合長、平成6年に群馬県飲食業生活衛生同業組合理事長、平成15年に財団法人群馬県生活衛生営業指導センター理事長に就任しました。全飲連においては、平成10年に副会長に就任、平成20年からは会長として連合会をけん引されました。
 また、飲食業界における功績が評価され、平成11年に藍綬褒章、平成19年には旭日双光章の栄に浴されました。
加藤会長は、温厚で誰にでも慕われる性格と業界の未来を見据えた先見性で、全国10万人の飲食店経営者をリードし、全飲連の発展に数々の功績を残されました。加藤会長は、どんな要職にありながらも、気さくで飾らないお人柄で、接する全ての人たちに親しみと信頼感を与えてくださいました。
 5月の全飲連創立50周年記念東京都大会では「未来創造ビジョン」として「日本の地域の飲食店活性化ビジョン21」策定の方向性を示し、会長として3期目の任期が始まったところでした。
 全飲連としては、加藤会長が示された『命の源である飲食業の活性化によって、日本の国力を高め、食をとおして安全保障にも大きな力を与える』ことのできる未来創造ビジョンの策定と実践に取り組んでいかなければなりません。
 ここに加藤隆会長のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
 
  

弔  辞
 謹んで、全飲連加藤会長のご霊前に申し上げます。
 あなたの突然の訃報に接し、私共はただただ呆然として耳を疑うものでありました。
 あなたは、永きに亘り群馬県飲食業生活衛生同業組合の理事長として飲食業界の発展のためご尽力されて参りました。その間、全飲連の理事、副会長、総務委員長、そして現在会長としても全国的視野に立ち幅広く貢献されてきたことは周知のとおりであります。
 私は個人的にもあなたを尊敬し敬愛いたしておりました。あなたの高い認識と指導力により、常に私に対し、助言をいただきましたことは胸に焼きつく想いであります。
 全飲連が今日の繁栄と成果をあげることができましたのも、その間にあって、加藤会長の鋭い時代感覚をもって山積する諸問題と戦い、苦難を乗り越えてきたご努力があったからこそであります。
 特に、本年の5月30日私ども全飲連創立50周年記念大会が東京国際フォーラムにおいて開催され、多くの歴代首相はじめ、各界のご来賓の多くをお迎えして成功裡に挙行できましたことも、加藤会長のお力であったのも周知のとおりであります。
 その大会直後にご体調を崩され病に伏されましたが、先月お邪魔した際にはお顔を拝見し、順調に回復されたことと本当に安心し、本年度の9月から10月にかけての全国6ブロック委員会では初回の開催でありました私どもの東海北陸ブロックには、体調万全でない中を深堀副理事長の運転する自家用車で長時間福井の地まで、わざわざご参加いただいたのも、今振り返れば特に、東海北陸ブロック対する叱咤激励であったものと、感謝に堪えない次第であります。
 私どもはあなたの一日も早い全快をお祈りいたしておりましたが、薬石の功なく、旅立たれましたこと、誠に残念でなりません。
 飲食業界を取り巻く環境は一段と厳しく、全飲連はまだまだ解決しなければならない多くの問題を、今期改選により3期目を託した矢先のこの時にあたり加藤会長を失うことの哀しみに、言葉もありません。あなたの突然の死に接し、私ども十万組合員一同、ただ暗然たる思いにひたるばかりであります。
 しかし、時の流れは一刻の猶予もなく進んでおります。いたずらにあなたの死を嘆き哀しむのでは、かえって加藤会長のご遺志にそむくものと思われます。
 今こそ、加藤会長を失ったことを心から惜しむと共にあなたの亡きあとの、飲食業界の発展向上と、我が全飲連の運営に万全を期すときであり、私どもは加藤会長の中途にして果せなかつた諸問題の解決に全力を挙げ、邁進することをここにお誓いするものであります。
 また、地元組合におかれては役員の方々があなたの亡き後更に一致団結され、今後も組合運営にご尽力されることと思います。
 どうか、ご安心いただき加藤会長のご遺志を哀しみの中に埋もれさすことなく、それを全飲連の遺志とし、希望として今後の全飲連発展に残された役員一同努力することをご霊前にお約束申し上げ、お別れの言葉といたします。
 安らかにお眠り下さいますよう、お祈り申し上げます。

 平成24年11月10日

                  
全国飲食業生活衛生同業組合連合会
                      副会長・総務委員長 森 川 進