2005年12月市場動向調査

トータル売上は前年同月比103.6%とアップ
客数は増加傾向が続く

全体概況
 外食産業の新規店も含めた全店ベースによる全業態トータルの12月度売上状況は、前年同月比103.6%で前年より3.6%のアップとなった。客単価が98.6%と下落したものの、客数が105.0%と増え、売上は前年を上回った。今年の12月は、前年より平均気温が3度以上低かったものの雨日が少なかったことや土曜日が1日多かったことなどもあって客足が伸びた。客単価はファーストフードでの下落が全体を押し下げているが、他の業態は概ね前年並かプラスの状況が続いている。店舗数は101.5%と1.5%の増加となっている。
 なお、既存店ベースの売上も101.1%とアップ、10月以降3ヶ月連続で前年比プラスとなった。

業態別概況
■ファーストフードの業態は、全体の売上は前年同月比104.8%と前年を4.8%上回った。客単価は97.1%と下がったが、客数が107.9%と大幅に増えた。分野別の売上ではとくに洋風(ハンバーガー等)と麺類、その他の分野が大きく伸び、反面、持ち帰り米飯・寿司は店舗数の減少もあり、前年を下回った。洋風は客数が2桁増と伸長したが、客単価が低く全体を押し下げている。
■ファミリーレストランの業態は、全体の売上は100.1%とほぼ前年並で推移した。客数は99.5%と僅かに下がったが、客単価が100.6%と前年を上回った。分野別では和風と中華が客数、客単価とも前年を上回り売上を伸ばしたが、洋風、焼肉は前年を下回る結果となった。
■パブ・居酒屋の業態は、全体の売上は110.0%と大幅な伸びとなった。店舗数(108.7%)の増加にともない客数が108.6%と増え、客単価も101.3%と上昇した。パブ・ビヤホールの分野は店舗数減・客数減で売上が前年を下回ったが、居酒屋の分野は店舗数・客数が2桁増で売上は大きくアップした。
■ディナーレストランの業態は、売上は106.2%と大きく伸び、好調が続いている。客数は103.2%、客単価も102.9%と上昇しており、個人消費回復の一端が窺える。
■喫茶の業態は、売上は104.2%と前年を4.2%上回り、順調に推移している。客数は103.6%、客単価も100.6%と前年を上回っている。店舗数は107.6%と新規出店は盛ん。

(社団法人日本フードサービス協会資料より・平成18年1月24日発表)