飲食業界のさらなる発展を誓う
震災から蘇った神戸で出会いと感動の全国大会開催


第43回 全飲連全国兵庫県大会 大会宣言・大会決議

大会宣言
 海に挟まれた歴史ある国ここ神戸市、阪神・淡路大震災による復興10年目の節目に全飲連第43回兵庫県大会の開催にあたり、全国10万組合員を擁し飲食業界を代表するわれわれは、国民の食生活における消費者ニーズの高度化、消費者への安心、安全を常に提供し、高齢化社会等に対応すべく飲食業者としての役割を担い、同時に飲食業界の経営環境の改善に全力を尽くすことが必要とされている。
 現代にふさわしい組合組織の活性化をはかり、そこに文化的価値の追求、産業経済の動向を真剣に考え、われわれ飲食業者は国民の信頼に応えるために努力しなければならない。

大会決議
 われわれは、宣言の趣旨にのっとり全飲連組織の充実、組合員の経営の安定と繁栄、飲食業界の社会的地位向上に努め、次のごとく決議する。
 1.健康で豊かな食文化の創造
 2.地域に密着した経営の確立
 3.安心・安全なサービスの提供
 4.活力溢れる組合活動の推進
 5.一般飲食店標準営業約款制度の普及促進


田中清三全飲連会長 三輪高裕大会実行委員長 宍道榮一郎大会委員長

大会旗が三輪実行委員長より田中会長へ 2006年開催の「のじぎく兵庫国体」
のPRにかけつけた「はばタンレディ」

 去る6月8日、神戸国際展示場にて、第43回全飲連全国兵庫県大会が開催されました。全国各地から総勢2千名の組合員が集い、飲食業界の発展という同じ目標に向かって歩む同士として一致団結し、低迷する業界が抱える諸問題に対し積極的に取り組むことを誓い合いました。
 オープニングアトラクションとして神戸南京町の中国獅子舞、甲南大学「RED GANGERS」のチアリーディング、消防音楽隊の演奏を楽しんだ後に兵庫県西中副理事長の力強い開会宣言がなされました。
 兵庫県三輪高裕大会実行委員長は震災後の全飲連組合員の義援金に深く感謝の意を表し、復興後の兵庫県をPRしました。また「毎日の食事が人の血となり肉となり、健全な生活を送るためのものであるという意識を啓蒙することが、我々飲食業界の努めではないでしょうか。ここに『海に挟まれた歴史ある国から未来の食文化を発信』を兵庫県大会のテーマとし、これからの高齢化社会を考えて、食生活の改善と食の健康の重要性を唱える大会にしたいと考えております。」とあいさつしました。
 続いて、田中清三会長より、「今年、第43回大会を戦後60年の節年に迎えましたが、現況は年を追って経営環境は厳しく難儀はいや増すばかりです。されど組合員の方々には、本大会に全国各県から2千数百の方々にご参集いただき、43年間の全飲連の歴史を勝ち組として歩んでこられたことと思います。ゆえに元気でこの祭典に参加することができ、これに勝る喜びはないと感謝の心で己を見直すと共に、今日を期してさらなる闘志と意欲を抱き、わが職であります食を強い個性に加え安全、安心の食品を提供しようではありませんか。」と力強くあいさつしました。
 来賓祝辞では、厚生労働省尾辻秀久大臣の代理として厚生労働省健康局生活衛生課課長補佐森様、兵庫県知事井戸敏三様の代理として兵庫県健康生活部健康局局長細川様、神戸市長矢田立郎様、社団法人全国衛生同業者組合中央会専務理事小宮山健彦様、国民金融公庫理事木村政之様よりごあいさつをいただきました。
 厚生労働省尾辻秀久大臣からは、「飲食業は、未だ消費の回復が本格化したと言えない状況の中、消費者の噂好の多様化、価格競争の激化等の課題を抱えていると認識しております。このような状況の中で、本日皆様がここ兵庫県において一堂に会され、『海に挟まれた歴史ある国から未来の食文化を発信』をテーマとし、新たな目標や連合会の社会的使命を確認し合うことは、飲食業の発展という観点から誠に意義深いものと存じます。厚生労働省といたしましては、国民生活金融公庫の融資制度を充実することにより、必要な資金の調達に支障をきたすことのないようにするとともに、同業組合連合会が実施する振興事業についての助成や、経営指導体制の強化を図るため生活衛生営業指導センターへの補助を行うこと等により、生活衛生関係営業の一層の振興に努めているところであります。皆様方におかれましても、今年度より新たに標準営業約款の登録制度をスタートさせるなど連合会を中心に力を結集されていることと存じますが、業界の一層の振興発展に努められることを期待する次第であります。」というメッセージが寄せられました。
 引き続いて議事に移り、大八木泰蔵京都府理事長が議長となって進められました。議案説明は福住晧之亮奈良県理事長が行い、満場一致で採択、和歌山県牧野健理事長より大会宣言(別項)として発表されました。
 表彰式では、厚生労働省健康局長表彰31名、(社)全国生活衛生同業組合中央会理事長感謝状46名、全飲連会長表彰285名、永年功労退任役員特別感謝状を愛媛県の木曽秀雄氏がそれぞれ受賞しました。受賞者を代表して、健康局長表彰を受賞した兵庫県の原田正晴常務理事が謝辞を述べ、会場から盛大な拍手で祝福されました。
 その後全飲連歌、大会歌の合唱が行われ、前回開催県の愛知県に感謝状と記念品が贈呈されました。次回開催県が澁田正則佐賀県理事長によって山口県と告げられ、山口県組合総勢60名が入場しました。代表として水津山口県副理事長が山口県を力強くアピールし、次回の参加を呼びかけました。
 フィナーレでは大会旗を三輪兵庫県理事長から田中大会会長へ、そして水津山口県副理事長へリレーされました。来年の山口県での再会を誓いあい、大盛況のうちに兵庫県大会が終了しました。