年 頭 あ い さ つ

厚生労働大臣 尾辻 秀久

 平成17年初頭の新年を迎え、謹んでお祝い申し上げます。
 皆様方には、日頃から衛生的かつ魅力的なサービスの提供を通じ、飲食文化の向上と飲食業の健全な発展に大きく貢献されていることに対しまして、心から敬意を表する次第であります。
 昨年は、異常気象により全国各地で台風による被害を被り、また新潟県中越地区を襲った大地震で多くの尊い命が失われており、被災者の皆様に心からお見舞申し上げるとともに、一日も早く被災者の方々が安らかな生活に戻れますよう努めてまいります。
 さて近年、BSEやSARS、鳥インフルエンザなどの衛生問題に加え、食品の安全性への不安や生活習慣病の増加などを背景に、「食育」への関心が高まっており、「食」の安全・安心の確保へ向けて更に大きく変化しているところでございます。
 このような中、国民の食文化向上に大きな役割を担う飲食業界においても、幅広い知識と技能を兼ね備えた人材の養成とその適切な評価の実施が重要となってきており、飲食業界におかれましては、そうしたニーズに的確に応えるため今後ともより一層事業を充実され、飲食業界の社会的地位の向上に貢献されることを期待する次第であります。
 厚生労働省と致しましては、国民生活金融公庫の融資制度を充実することにより、必要な資金の調達に支障をきたすことのないように努力するとともに、経営指導体制の充実を図り、また生活衛生関係営業対策予算の確保や税制改正における飲食店営業関係税制の延長等を行なうなど、一層の振興に努めているところであります。
 皆様方におかれましても、連合会を中心に力を結集され、新しい発想と創意工夫により今後とも業界の一層の振興発展に当たられることを期待する次第であります。
 終わりに、本年も飲食業関係の皆様の今後のご活躍とご健勝を祈念致しまして、私の新年のご挨拶とさせて頂きます。