平成16年度秋の叙勲・褒章

柳川一朗神奈川県理事長に旭日双光章
宍道榮一郎鳥取県理事長に藍綬褒章

 生活衛生に関する功労により、平成16年度秋の叙勲で柳川一朗神奈川県理事長と宍道榮一郎鳥取県理事長が、それぞれ旭日双光章と藍綬褒章の栄誉に輝きました。

卓越した行動力と指導力の柳川一朗神奈川県理事長 
 旭日双光章を受章した柳川一朗神奈川県理事長は、昭和5年生れで、昭和23年学校卒業と同時に家業に従事し、先代(父)亡き後、23歳の若年で代表取締役となり、以来営業店舗3支店に拡大し今日に至りました。
 事業に精励する一方、食品に関する衛生思想の普及向上の重要性を認職し、神奈川県飲食業環境衛生同業組合設立に当り発起人の一人として設立準備より参画し、環境衛生関係営巣の運営の適正化に関する法律の制定に伴い、経営の安定化と健全化を図り公衆衛生の維持向上、飲食楽界の発展を図るためには、同業者の結束が不可欠と考え、環境衛生同業組合の必要性を提唱し、勧誘する中、二千余名の賛同を得て、昭和44年10月神奈川県飲食業環境衛生同業組合として発足、設立の大きな原動力となりました。
 同時に神奈川県飲食業環境衛生同業組合常務理事、並びに同組合秦野支部長に就任し、組織の発展は同業者が一人でも多くの組合に加入することであるとの信念に基づき、常務理事就任以来、率先して未加入者対策に努力をし、組合員数増加に尽力しました。また、県下郡部等未組織地域の組織強化に日夜努力し、温厚、誠実な性格により、大きな成果となりました。
 設立当初より常務理事として多年にわたり組合運営に深く携わり、特にその指導力、行動力及び実績が認められ、平成6年5月満場一致で理事長に推挙されました。理事長として、組合に山積する諸問題に取組み、組合員による数々の要望が振出される中、内部では「組織の活性化、再強化」、「情報網の充実」に着手し外に向けては「特別地方消費税の免税点の引上げ及び撤廃運動」、「カラオケ装置による歌唱の使用料」の音楽著作権問題等、中央の場に強くその意見を反映させ、飲食店営業者の経営の安定のために尽力しています。
 また、組合運営に関する厚生大臣からの振興指針が昭和62年公示されるや、直ちに役職員を動員し、昭和49年からの環境衛生営業経営相談員としての経験を生かし、組合員施設の改善と近代化経営及び合理化等の指導には特に顕著なものがありました。
 昭和56年6月に開催された第19回全飲連全国神奈川県大会においては、参加各都道府県の対応に陣頭指導し、県内にとどまらず、全国の同業者の発展、団結に大いに貢献しました。
 さらに、平成10年11月に開催された「組合創立30周年記念感謝祭」においては、日頃のお客様への感謝の気持ちと併せ、経営環境の厳しい状況が続いている組合員の結束を図る目的としてこのような事葉が開催され、実行委員長として成功に導きました。
 これからもその卓越した行動力と指導力で、ますます活躍されることを期待しております。

円満かつ誠実な人柄の宍道榮一郎鳥取県理事長
 藍綬褒章を受章した宍道榮一郎鳥取県理事長は、昭和20年生れで、昭和56年に榮徳観光有限会社を設立。昭和57年に鳥取県飲食環境衛生同業組合の理事となり、常務理事、副理事長を経て、平成11年5月に理事長に就任しました。特に地域の活性化に向けて、様々な活動を精力的に実践しています。
 飲食店利用客へのタクシー乗車券提供による飲酒運転防止の推進では、飲酒による交通事故や飲食街での違法駐車問題、平成14年6月の道交法改正による飲酒運転罰則の強化に対して、飲食店自体が何かの対応を起こさなければ根本的な客離れにつながるとの危機感から、飲食、社交料理、喫茶、すし商の各組合連合会会長として「飲酒運転撲滅協力店」制度を新設しました。平成14年に県下の飲食街の組合員に呼びかけてスタートしたこの制度は、中国地方では最初であり、全県的な取り組みとしては全国初であります。
 また「外食栄養成分表示」の普及促進において、県の「健康とっとり計画」の一環として、平成14年度から県下の飲食関係4組合の組合員の店に対して、それぞれが提供する料理のエネルギー、たんぱく質、脂質、塩分などを表示する「外食栄養成分表示の店」の普及促進に努めています。
 さらに「地場地消」への取り組みによる地域の活性化に対しても、鳥取県産の農水産物とその加工食品の消費拡大、生産安定を図るための取り組みとして県下の飲食関係4組合の組合員の店で、食材として県産品を使用する「地場地消の店」の普及促進事業を展開しています。
 円満かつ誠実な人柄で、地域の発展のみならず業界の発展に尽くすその誠実な姿勢は、地域社会の同業者からも絶大な信頼を得ています。