グルメの旅 豆知識

『よこすか海軍カレー』
カレーによる横須賀のまちづくり

 平成11年5月20日、海軍ゆかりの地として歩んできた街「横須賀」は日本で食されるカレーのルーツである「海軍カレー」を、新たに「 よこすか海軍カレー 」と名付け、横須賀が「カレーの街」たることを宣言しました。その宣誓書には、「私たちは、いきいきとした交流のひろがるまちを目指すため、カレーを横須賀のまちおこしに活用し、全国や世界に向け情報発信し、市民や企業とともにカレーによる横須賀のまちづくりを積極的に推進することを誓います。」と記されています。
 「よこすか海軍カレー」は日本のカレーライスのルーツであることから、基本的には「レトロ」、「昔なつかしいカレー」を特色としています。 原則は、海軍割烹術参考書(明治41年)のレシピに基づき調理したものですが、 材料はカレー粉・小麦粉・肉(牛肉または鶏肉)・人参・玉葱・馬鈴薯を入れること。調理法は カレー粉、小麦粉を炒ってルーを作ること。提供法が 原則として、カレーライス、牛乳、サラダの3点セットで提供。薬味にチャツネを付けること。以上の条件をクリアしていれば「よこすか海軍カレー」の名称を使用することができます。
 カレーの街よこすか推進委員会(横須賀商工会議所)が、「カレーの街よこすか」の登録事業者を募集中し、現在61店舗が登録しています。登録できるのは市内の飲食店。登録金が25,000円(加入時のみ)、年会費24,000円となっています。登録事業所に対するサービスとしては、認定証・のぼり旗・チラシ・ポスターなどの販促物品の提供。よこすか海軍カレー」の名称の使用許可。明治41年「よこすか海軍カレー」のレシピの提供 。各種イベントに関する出店情報の提供。登録店のPR等があります。
 登録店は「よこすか海軍カレーの定義」をクリアしていれば名称を使用でき、各店のオリジナリティを活かした「よこすか海軍カレー」が期待されています。また、ネーミングについても、「スタミナよこすか海軍カレー」というように自由に副題を付けられ、よこすか海軍カレーだけでなく、いろいろなオリジナルカレーを各店が創造しています。
 横須賀の街では自慢の各種オリジナルカレー、海軍カレー弁当・カレーパン・カレーラーメン、はてはお菓子まで、いろんなカレーがあります。
 8月には「よこすかカレーフェスティバル」が1ヶ月間にわたり開催され、そのメインイベント「華麗なる食の祭典」が8月23日、24日の2日間にかけて開催されました。5回目となる今年は、23日に料理の鉄人・陳建一さんを迎えて、トークショーを行ったほか、陳さんのオリジナルカレーも来場者に振舞われました。また、全国各地から参加した食によるまちづくりをしている自治体の代表を交えたミニシンポジウムも開催されました。
 2日間炎天下にもかかわらず、述べ6万人もの来場者が訪れました。来年は「旧軍港4市グルメフェスタ」も併せて開催されます。