「演奏等」「業務用通信カラオケ」の管理手数料
実施料率を引き下げ12月分配期から (社)日本音楽著作権協会
JASRACは10月22日の理事会で、「演奏等」「業務用通信カラオケ」の管理手数料率実施料率を、この12月分配期から引き下げることを決めました。JASRACは昨年度、3つの使用料の区分について12月分配期から実施料率の引き下げを行いましたが、今年度も、昨年度に続いて年度途中での引き下げを行います。
12月分配から引き下げを行う使用料の区分、実施料率は次のとおり(カッコ内はこれまでの料率)
●演奏等/29%(30%)
●業務用通信カラオケ/12%(15%)
JASRACの管理手数料は、評議員会の承認を受け文化庁長官に届け出ていますが、管理経費として実際に適用する料率は、届け出た料率の範囲内で理事会で定めることになっており、これまで「演奏等」は30%、「業務用通信カラオケ」は15%と、ともに届出料率を実施料率として適用していました。
今年度上半期の徴収実績は、CDの販売実績が昨年をさらに下回りオーディオディスクの使用料が大幅な減収となりましたが、放送等、ビデオグラム、インタラクティプ配信が堅調を維持したことなどから、前年同期をわずかに上回っています。
支出に関しては、著作権等管理事業法の施行に伴うシステム変更がほぼ完了したほか、これまで無許諾店に対する契約業務のため費用を投じてきたカラオケ社交場の適法利用率が一定の水準に達したことなどから、演奏等に係る費用率が減少傾向にあります。
平成16年度以降の状況は、依然としてCDの販売に回復の見通しが立たないことに加え、カラオケ社交場、貸与(CDレンタル)等で市場の縮小が続くなど楽観は許されませんが、管理委託範囲選択制のもとでは、徴収額と経費の実態に即して弾力的に実施料率を変更する必要があるとの判断から、費用率が減少傾向にある「演奏等」及び「業務用通信カラオケ」について管理手数料の実施料率を引き下げられます。