平成14年度全青連研修会を石川県で開催
金沢の食文化の伝統を学ぶ

 11月6日、7日、石川県金沢市で平成14年度全青連研修会が開催され、全国20都府県から73名が参加しました。
 視察研修では、石川県菓子文化会館三階にある金沢料理職人塾を訪れ、職人塾が発足した経緯やオール電化厨房について説明を受けました。職人塾は石川県調理師会金沢支部、石川県鮨商生活衛生同業者組合金沢支部、石川県麺類食堂生活衛生同業組合金沢支部が共同で設立、金沢における料理文化を継承していく人材の育成や市民を対象とした料理教室などを行っています。また、金沢市が職人塾に委託して建設した金沢料理職人塾研修調理場は、オール電化厨房を備えており、106.5平方メートルで総工費は2,500万円です。
 その後、菓子文化会館、蓄音機館、泉鏡花記念館、東茶屋街を見学後、研修会場となった金城樓へ移動して記念講演と石川県青年女性部活動報告などが行われました。
 記念講演は「料理人生五十年」を演題に、職人塾長の根布圓二氏による講演が行われました。五十年の料理人キャリアの中で見てきた料理界の移り変わり、職人塾設立にまつわる苦労話、これからの料理人の姿などについての講演に参加者は熱心に耳を傾けていました。
 また、石川県青年女性部活動報告では31名の会員が団結してさまざまな活動に取り組んでいることが報告されました。主な活動としては、石川県飲食業生活衛生同業組合が主催する日本海側で最大の食に関するイベントである「外食産業展」で飲食ブースを出店。また、組合員の店舗で出た使用後の割り箸を回収し富山県高岡市の中越パルプに寄附、古紙としてリサイクルしているそうです。割り箸は6本でA4判の紙一枚あるいは葉書一枚に相当するそうです。その他にも、石川県内の養護学校にボランティアとして訪問し、料理を教えたり、ソフトボール、ゲームなどをして一日過ごす活動をおこなっているとのことです。参加者からは次々と質問が出され、活発な活動に対する関心の高さが伺えました。
 研修終了後、同じく金城楼で懇親会が開催され、和気あいあいとした中にも、全国各地での青年部の取り組みについて情報交換などが交わされていました。翌日は市民生活に密着した近江町市場を視察、その後には兼六園、金沢城で開催されているイベント「加賀百万石博」など見学しました。