カンピロバクターによる食中毒にご注意ください

カンピロバクターによる食中毒は、一年を通じて発生しています。
カンピロバクターは、ニワトリやウシ、ブタ等の家畜・家きん類の腸管内に生息しており、加熱していなかったり、加熱が不十分な食肉(特に鶏肉)やレバー(鶏、豚)等の臓器を食べたり、カンピロバクターに汚染された飲料水等を飲んだりすることにより人に感染します。
また、犬や猫等のペットもカンピロバクターを保菌していることがあり、ペットに触れた手で手洗いを十分にせずに調理をする等により、感染する可能性もあります。
カンピロバクターに感染すると、比較的少ない菌数(数百個程度)でも腸炎を発症し、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、血便等の症状を起こします。腸炎での死亡率は低いものの、まれに感染後に神経疾患であるギラン・バレー症候群 注1)を発症することもあります。
カンピロバクターは、冷蔵または冷凍温度下でも長期間生存し続けますが、加熱(75℃以上、1分以上。中まで食肉の色が変わるのが目安)することにより死滅します。また、料理の前には手をしっかり洗い、ほかの食材や調理器具への付着による二次汚染にも気を付けましょう。
「加熱」、「消毒」等の徹底により、カンピロバクターによる食中毒を防ぎましょう。
注1:急激に手足の筋力が低下し、症状が進行する末梢性の多発性神経炎が数週間持続し、その後、ほとんどの場合は寛解する。