台風の詰め跡残る南房総へ
予定のスケジュールで進行

青年部・女性部合同 千葉県研修会及び懇親会

 青年部・女性部合同千葉県研修会が、令和元年10月2日(水)・3日(木)に千葉県飲食組合のコーディネートのもと房総半島南部で行われ、宿泊先の館山市のホテル「館山シーサイドホテル」で懇親会が開かれました。
 9月9日に上陸した台風15号の爪跡が残る南総や鋸南町の様子を車窓から眺めながら、改めて被害の大きさを実感し、被災された方々のご心労に思いを寄せた研修会となりました。
 2日はJR千葉駅西口を出発し、かつて上総の国の内房と外房を結ぶ街道の宿場町として栄えた市原市潤井戸にあるうなぎ料理で有名な八幡屋で昼食をとりました。
 その後、「館山海軍航空隊赤山地下壕跡」を見学。ここは、合計した長さが約1・6qと全国的にみても大きな壕で、終戦がさし迫った1944(昭和19)年より後に建設されたと考えられています。アメリカ軍の空襲が激しくなった太平洋戦争の終りの頃、館山海軍航空隊の防空壕として使われていたことは、壕内にある発電所跡や、終戦間際にこの壕の中で実際に館山海軍航空隊の事務をおこなったという体験や、病院の施設があったなどの証言から知ることができます。幕末から太平洋戦争が終った1945(昭和20)年まで、東京湾の入口にある館山は、国の中心である東京(江戸)を守るための重要な場所で、砲台跡や海軍航空隊跡などの戦争遺跡が数多く残っています。
 その後、元千葉県飲食組合青年部長・竹下雄一さんのお墓参りをしました。全飲連全国沖縄県大会の前日に行われた青年部総会で墓参が計画されました。念願かない、参加者全員の胸のつかえが取れた心持ちになりました。
 お墓の近くには“南総里見八犬伝の城”として人気観光スポットになっている「城山公園」があり、その一角にある憩いの場「里見茶屋」で休憩をとりました。八犬士にちなんだ8種(粒餡・こし餡・みたらし・ずんだ・白餡・ごま・くるみ・ピーナッツ)の餡が、地元館山産のお米から独特の製法で作られたおだんごにたっぷりと盛られた名物「房州里見だんご」に舌鼓を打った参加者も少なくありません。
 夕方には目の前に美しいビーチが広がる「館山シーサイドホテル」に到着。懇親会が開かれました。
 懇親会では千葉県飲食組合の帆刈隆一青年部長より歓迎の挨拶がありました。続いて、深澤龍一全青連会長と竹川操枝全女連会長より感謝の意を込めた挨拶がありました。そして、台風15号の被災に対し、全青連・全女連からのお見舞金が、深澤会長より千葉県飲食組合に贈呈されました。
 その後は飲食をしながらの歓談に移り賑やかに親睦が図られました。
 翌3日は房総のシンボル鋸山にあるロープウェイに乗りましたが、ここでも台風による被害が甚大で、登山道の復旧には時間がかかりそうでした。鋸山は古くから良質な「房州石」の産地として知られ、江戸から明治にかけて建築用材、護岸工事用材、土木工事用材として盛んに切り出されました。関東の富士見百選に選ばれるほど見晴らしがよく、南斜面には日本一の大仏像や百尺観音があり、その壮大な姿に目を奪われます。
 内房の海の大パノラマを見渡せる房総最大級の食事処「漁師料理かなや」で昼食をとり、自家製干物や特産品がずらりと並ぶ土産処で買い物を済ませ、帰途につきました。

 
  鋸山ロープウェイ 赤山地下壕跡