2019 理事長年頭所感



JASRAC

一般社団法人
日本音楽著作権協会

理事長 浅石 道夫

 謹んで初春のお慶びを申し上げます。
 日頃は、貴連合会ならびに組合員の皆さまにおかれましては、長年にわたり、カラオケ、BGMなどお店での音楽利用における著作権手続きについて、ご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。
 JASRACは、皆さまにお支払いただいたご使用料を作詞・作曲者などの権利者のもとへ確実に届け、そして、このことが作詞・作曲者が新たな音楽作品を生み出す力となります。皆さまにおかれましては、私どもが「創造のサイクル」と呼ぶこの循環の重要な一翼を担っていただいております。このような皆さまの音楽文化への貢献に対する心よりの感謝を込め、昨年、30年以上の長きにわたりご契約をいただだいております2163名様へ、そのうち貴連合会加盟の組合員様では545名の方々へ感謝状を贈呈させていただきました。
 本年も、近年の課題でありますBGM管理をはじめ、演奏権管理に懸命に取り組み、皆さまに安心して音楽をご利用いただけるよう努めてまいりますので、引き続き皆さまのお力添えをお願い申し上げます。
 さて、JASRACは、昨年より、次の標語を前面に打ち出しております。
「人に人権 音楽に著作権」。
 1958年に一般公募し一等に輝いたこの標語をあらためて掲げましたのは、近年話題となっている「サイトブロッキング」の議論において、双方の主張に「著作権は基本的人権である」との視点が欠けていたことへの違和感からでした。
 近年の著作権をめぐる状況に鑑み、著作権は基本的人権の一つであり、そうであるからこそ、互いに配慮し、敬意をもって尊重し合う社会を築いてゆかなければならないということを、機会のあるごとに、強く訴えてまいりたいと考えております。
 JASRACは今年、創立80周年を迎えますが、この「人に人権 音楽に著作権」を事業理念として、この記念の年を、皆さまに「文化の年」として記憶していただけるよう努力してまいる所存です。
 本年が皆さまにとって、さらなるご繁栄とご発展の年となりますようお祈り申し上げます。