2013年 酒類企業社長年頭挨拶

酒類企業社長から年頭挨拶が全飲連に寄せられましたので、その概要を抜粋して掲載させていただきます。

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アサヒビール株式会社
代表取締役社長 小路 明善

選択される商品・企業へ
「すべてはお客さまの
“うまい”のために」

 本年は消費税増税の前年でもあり、耐久消費財へと消費が流れていくことが見込まれ、私ども酒類業界にとっては更に厳しい環境になることでしょう。しかし、そうした状況下でこそ、私たちは前向きな気持ちで、お客様に認めていただける価値の創造に、真摯に取り組んでいくことが必要であると思います。
 これからの市場で「選択される」商品・企業であるために、本年の事業方針は原点に立ち返って「すべてはお客さまの“うまい”のために」としました。
 本年、ビール類カテゴリーにおいて、本格展開4年目を迎える「スーパードライ エクストラコールド」をより積極的に展開するなど、主力の「スーパードライ」のブランド強化を図っていきます。
 新ジャンルでは、カテゴリーを代表する「クリアアサヒ」、健康志向の高まりを背景に好調な推移を続ける“プリン体オフ、糖質オフ”の「アサヒ オフ」を中心に引き続き強化・育成していきます。また、「アサヒスタイルフリー」を息の長いブランドに育てていきます。
 ノンアルコール市場では、「アサヒ ドライゼロ」の市場におけるプレゼンスアップとブランド強化を図り、カクテルテイスト飲料の「ゼロカク」も家庭用・業務用市場での取り組みを強化します。
 洋酒カテゴリーはブラウンフォーマン社と販売契約を締結し、本年より「ジャックダニエル」や「アーリータイムズ」などを展開。また国産洋酒では「ブラックニッカクリア」と「竹鶴」ブランドを中心に、大きな存在感を出していきたいと考えています。
 ワインカテゴリーでは、カジュアルな国産ワイン「サントネージュ リラ」をはじめお客様のニーズにあった商品を提案。焼酎カテゴリーでは、「かのか」、「さつま司」を、またRTDカテゴリーでは、「カクテルパートナー」「Slat(すらっと)」を中心にブランドの強化を図ります。
 原点に立ち返り、全社員がお客様の求めている価値を考え、それを具現化し、“選択される企業”を目指していきます。


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キリンビールマーケティング株式会社
代表取締役社長 植木  宏

「誰よりもお客様の近くに、
そして豊かなひとときを」の
実現に向けて

 昨年、弊社では地域密着・活動のスピードアップに注力しながら、主力ブランド強化の方針のもと、一番搾り、淡麗グリーンラベル、のどごし〈生〉といった基盤商品のブランド強化や価値創造型の新商品提案につとめてまいりました。
 「一番搾り」では「一番搾りフローズン生」を展開し回復の兆しの見えつつある業務用市場で話題喚起と共に、樽生ビールの増勢を加速させることが出来ました。また夏前にリニューアルを実施した「のどごし〈生〉」は引続き多くのご支持を頂戴し、カテゴリーで不動の地位を揺るがないものとしています。
 営業面では商談からお客様接点までの一貫したユニット営業体制の下、各地域毎にお特約店様、量販店・酒販店様、料飲店様のそれぞれの課題に向き合い、スピーディなご提案や店頭活動を実施してまいりました。
 本年におきましても、主力ブランドの継続強化に加え、新たな価値を提供できる商品・企画のご提案を更に積極的に展開し、商談〜お客様が手にとっていただける状態づくりまで、きめ細かに、且つ更にスピードアップした活動を進め、需要を拡大してまいります。
 酒類業界を取り巻く環境は厳しさを増すと予想されますが、2年目を迎え、従業員一同更に気持ちを引き締め、目指すビジョン「誰よりもお客様の近くに、そして豊かなひとときを」実現に向けて邁進する所存です。
 この新しい年が皆様にとって素晴らしい1年となりますようお祈り申し上げます。


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サントリーホールディングス株式会社
代表取締役社長 佐治 信忠

“やってみなはれ”
精神で革新に挑み
誠実で信頼される企業へ

 昨年、弊社はリニューアルした「ザ・プレミアム・モルツ」や「金麦」そして「オールフリー」の基幹3製品が引き続き好調に推移し、お客様の支持をより強固なものとすることができました。本年も、消費者の求める価値を追求し、高い支持を頂戴できる付加価値の高い商品の開発と育成が勝ち抜くための唯一の方策であるという確信のもと、これら3本柱を中心に強力な新製品を加え、ブランド力を徹底強化します。
 ウイスキーはハイボールのヒットにより復活の途にあります。ウイスキーの本質的な価値をご理解いただくためにプレミアムウイスキーに注力するほか、楽しみ方や飲み方の提案等、積極的なコミュニケーション活動を継続していきます。
 好調なRTD部門では「-196℃〈ストロング・ゼロ〉」、「ほろよい」、更にはノンアルコールの「のんある気分」などのブランド力を育成、強化するとともに、多種多様な製品で消費者ニーズの発掘に努めます。
 また、昨年「オランジーナ」や「グリーンダカラ」などのヒット商品に恵まれた食品飲料部門は、リニューアルした「BOSS」、「伊右衛門」も好調に推移しました。本年度も主力商品のブランド力強化に注力し、新たなカテゴリー商品も創出してまいります。
 弊社のDNAともいうべき“やってみなはれ”精神を発揮し、各事業の成長に向けて、マーケティング、営業、生産、R&D、SCMの各部門が一体になって新たな革新に挑戦し、更なる成長を実現したいと考えています。
 また、“人と自然と響きあう”という企業理念のもと、コーポレートメッセージ“水と生きる SUNTORY”の基本理念を掲げ、企業としての健全な成長を続けながら、積極的に社会と共生し、誠実で信頼される企業、“GROWING FOR GOOD”サントリーの実現に向け邁進してまいります。


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サッポロビール株式会社
代表取締役社長 寺坂 史明

「乾杯をもっとおいしく」を
コミュニケーションメッセージに
お客様に感動を届ける

 当社は昨年、「黒ラベル」「ヱビス」「麦とホップ」の基軸商品に経営資源を集中する戦略を継続した結果、総需要並びに前年実績を上回ることが出来ました。一方でビールカテゴリーや、ノンアルコールビールテイストの「プレミアムアルコールフリー」は世界初の缶のブラックを投入し、前年実績はクリアしたものの、年初目標を下方修正する結果となり課題も残りました。
 新たなエリア戦略として、6月に新潟県限定ビール「風味爽快ニシテ」を発売し、当初目標を大きく上回る販売を達成。また、ビール検定「びあけん」を9月に実施し、全国から5,000名を超える受検をいただきました。さらに、世界で初めて自分だけのオリジナルラベルのビールを注文出来る「わくわくブルワリー」のサービスを開始。本年も基軸商品への集中を継続しながら、多面的にビール需要喚起と売上の拡大を図っていきます。
 焼酎事業では、昨年発売した甲乙混和「こくいも」「こいむぎ」がマーケットのニーズをつかみ、洋酒事業では、世界No.1ラムブランド「バカルディ」などのバカルディ ジャパン社の持つ海外有力ブランドを順調に拡大。
 RTD事業では、個性と価値を持った商品展開を通じて、大きな飛躍を目指しました。昨年9月には焼酎・洋酒・RTD事業を統括する「スピリッツ戦略部」を発足させ、今後の成長に向けた体制づくりを進めています。
 ワイン事業は、昨年4月に「グランポレール勝沼ワイナリー」がグランドオープンし、4つの産地(北海道、長野、山梨、岡山)の個性が味わえる「グランポレール」が非常に好調でした。
 今年も「乾杯をもっとおいしく。」をコミュニケーションメッセージに、「お客様感動」を実現すべく「挑戦」を続け、あらゆるジャンルで当社らしい商品を展開。総合酒類企業として成長を目指します。