雑誌・書籍 紹介  食文化と食育を学ぶ


身近な食から深奥な世界に迫る!
季刊雑誌 
Vesta(ヴェスタ)

 「Vesta」(ヴェスタ)は古代ローマの「カマドの女神」にちなんで名づけられた食文化専門誌です。民族学・史学・考古学・医学・哲学・経済学などさまざまな学問分野から食を眺め、身近な食生活の背景にある深奥な世界に迫ろうとするものです。歴史的な流れと地域的な比較の中で現在の社会のありようを考え、将来を展望するヒントを提供しています。食文化に関する研究資料や教材に役立つのみならず食文化愛好家の理解の一助にもなる魅力ある雑誌です。

最新号はスープを特集

Vesta61号(1月10日配本)では、「スープの世界―わが家の味・民族の知恵」を下村道子(大妻女子大学教授)が責任編集しています。世界各地にはさまざまな味のスープがあり、そして同じ国でも、家庭的なものから格式の高い献立の一品まで、スープにはさまざまな面があります。わが家の自慢のスープの味には、どんな高級レストランの料理もかなわないでしょう。多彩な世界の各国のスープ、日本の汁物をとりあげ、風土に根ざして生きてきた人々の知恵と嗜好のエッセンスともいえる家庭のスープを中心に、その背景にある文化に迫っています。また、食文化の楽しさ奥深さを知ることのできるレギュラー記事が数多く掲載されています。
 B5判72頁・年4回発行(1・4・7・10月)各月10日発売・定価750円(本体714円)送料110円・年間購読料(4冊送料共)3,000円
ご購読問合せは
(財)味の素食の文化センター 電話:03-5488-7318



食べることは暮らすこと  あたらしい食のライフスタイル誌
季刊うかたま


 「うかたま」という誌名は、宇迦御魂神(ウカノミタマノカミ)という日本の神さまに由来します。実はこの神さまは、日本中どこにでもある稲荷神社のご祭神。もともとはイネの豊作を願う守り神だったお稲荷さんは、のちに都市に広がり、町の人々の暮らしに関するこまごまとした願いごとや悩みに応えてくれる親しい神さまとなったのです。食べることは暮らすこと……食べることを中心に、健康な暮らしをつくる。お稲荷さんに宇迦御魂神をまつってきた日本人は、そのことを大切にしてきました。ところが、いつの間にかおいしく食べる味覚の引き継ぎに齟齬が生じてしまったのが現代の食生活。なぜそうなったのか、どうすればおいしく食べて豊かな暮らしをおくることができるのか。健康で豊かな暮らしへの願いは、今もつきることはありません。そんななかで、古くから日本で育まれてきた食の知恵や、暮らしのあり方を現代によみがえらせたい。そういう思いから、宇迦御魂神にあやかったあたらしい雑誌『うかたま』が発刊されました。
 創刊号では、「おもちはエライ!」「100人の朝ごはん」を特集、また「地域限定この店このメニューここだから食べられるもの」などが掲載され、写真の多い構成で、食の新しい提案を楽しく読ませてくれます。
定価:3,120円 (本体2,971円、税149円)A4変形
ご購読問合せは
社団法人農山漁村文化協会 電話:03-3585-1141



ふるさとの「食と暮らし」をいきいきと伝える
夢ひろがる「聞き書」シリーズ


日本の食生活全集 全50巻 都道府県別編纂

 子供の健康危機が心配され、一見進歩したかのような食生活の裏にO-157やBSE、産地偽装や残留農薬問題などが発生する昨今です。本全集(各県版+索引巻、全50巻)は、全国300地点、5,000人の話者から「聞き書き」してできあがった世界最大の食文化データベースです(収録料理数5万2千点)。話者は、昭和初期(1930年頃)、川も海も空気もきれいだった時代に、農村や都会で台所をあずかり、一家のいのちをはぐくんでいた女性たちです。その土地の自然とともに生きる技、すなわち人々はなにを食べ、どう保存・加工・調理し、子どもを育て、暮らしを作り上げてきたかの全体像を表現したものです。これは、今残しておかなければ永久に失われてしまう貴重な記録です。(各巻 税込定価2,900円)
ご購読問合せは/社団法人農山漁村文化協会 電話:03-3585-1141